【はじめての発酵食品】免疫力が上がる、最強の伝統食。毎日の食事に取り入れて、健康を手に入れよう!【はじめてをはじめる #26】

生活

【はじめての発酵食品】免疫力が上がる、最強の伝統食。毎日の食事に取り入れて、健康を手に入れよう!【はじめてをはじめる #26】

生活

やってみたいけれど一歩踏み出せない、新しい趣味を見つけたい。そんな人の背中をそっと押す企画「はじめてをはじめる」。

今回のテーマは、「発酵食品」です。

韓国カルチャーにはまり、K-POPや韓国ドラマなどを見まくっている今日この頃。画面の中の韓国人は、みんなびっくりするほど肌がきれいなのだけれど、この美肌の秘訣は、もしやキムチ?発酵食品は体に良いって聞くし……。と、発酵食品が気になり、調べてみることにしました。

発酵食品について調べてみた

発酵食品とは、「微生物の力によって保存性・栄養価が高まり、風味が良くなった食物」とのこと。発酵をするのには菌の働きが必要で、乳酸菌や納豆菌、麹菌などが代表的なものだそうです。

食材を発酵させると、でんぷんは糖分に変わり、たんぱく質はアミノ酸に変わって、甘みや旨味が増して、より美味しく感じるようになるといいます。

最近、発酵食品はブームになっているし、きっとほかにもいろんな良い効果があるはず。これは発酵食品の専門家に詳しく聞いてみよう!と、発酵食品を使った料理のレシピ本などを数多く手掛けている糀料理クリエイターの小紺有花さんに取材を依頼。実は私、小紺さんのキムチづくりのオンライン講座を受けたことがあり、コンタクトをとるのはこれが2回目です。

発酵は、食材を長期保存するために生まれた手段

佐藤

先日作り方を教えていただいたキムチ、すっごく美味しかったです!

小紺

ありがとうございます!添加物が入っていない自然発酵のキムチですから、味は間違いないです。

佐藤

今回はその「発酵」について詳しく聞かせてください。発酵とは、そもそもどういうものなのでしょうか?

小紺

発酵とは、微生物の生理作用によって物質が変化し、人間にとって有益な物質を生成することをいいます。逆に、有害な物質を生成するのが、腐敗です。

佐藤

なるほど。腐敗とはどう違うんだろうと思っていましたが、人間にとって有益か有害かが違うんですね。「人間にとって」というのが気になりましたが、微生物にとってはどちらも同じということですか?

小紺

そうです。発酵も腐敗も同等の微生物の活動です。腐敗菌だろうがなんだろうが、微生物は地球上の法則に則って活動しているだけ。それが人間にとって、あるいはその人個人にとって有益かどうかで、腐敗か発酵かが線引きされるんです。

佐藤

そうなんですね!発酵食品の歴史はとても長そうですよね。

小紺

ものすごく古いです。発酵食品は、冷蔵庫がない時代、人間が今日得た食物を備蓄して食べつなごうとしたことから始まります。

佐藤

備蓄ですかぁ。

小紺

保存には、乾燥させるという手段もありますが、塩を利用するようになってからは、塩漬けをするようになりました。例えば、野菜を塩に漬けると水分が出てきて、乳酸発酵が始まるんです。

佐藤

勝手に発酵するということですよね?

小紺

不思議ですよね。発酵のもとになる乳酸菌を加えているわけではないのに、そうなるのはなぜか?それは、もともと、野菜に乳酸菌がくっついているからなんです。自然界に生息している菌の働きで、発酵が起きるんですよ。

佐藤

なるほどー!

小紺

塩漬けの前からあったものとしては、ワインが挙げられます。原料のブドウの果皮には酵母菌がもとからついているんです。ブドウは熟してくると、勝手に酵母菌が活動を始める。果実の糖分をエサにして酵母菌がアルコールを生成するんですよ。

佐藤

人間が「ワインを作ろう!」と考えて作ったものではないということですね。

小紺

偶然に生まれた発酵食品というのは他にもあって、納豆もそう。戦の最中、大豆を茹でたものを稲わらに入れて運んでいたときにできたものです(納豆誕生のエピソードには諸説あります)。納豆菌は、稲わらに最初からついているものなんですよ。

佐藤

ワインも納豆も、元の状態とは見た目も匂いもだいぶ変わっているけれど、それを食べようと思ったのがすごいですよね(笑)。

小紺

食べるものがなかった時代ですから、それを食べるしかなかったんでしょうね。で、食べてみたら「おいしいじゃん!」と(笑)。

佐藤

発酵食品は、自然界にある菌によっていろんな偶然によって生まれたものなんですね。

小紺

最初は偶然だったものを、人間がだんだんと微生物の力を借りて保存性を高めて、おいしく食べる技術に発展させていったんです。お酒の醸造技術とか、チーズを作る工程とか。

佐藤

そうなんですね。

小紺

今では科学が発達して、菌の働きについて少しずつ解明されてきていますが、それがわからなかった時代から存在する技術ですから、先人たちの知恵はすごいですよね。

佐藤

ほんとですね。

小紺

でも、科学の力によってもまだ解明されていない発酵の現象もあって。

佐藤

え、どういうことですか?

小紺

日本では石川県の2か所の地域でしか作られていない「フグの卵巣の糠漬け」です。フグの卵巣は、ちょっと口にしただけでも死に至ってしまう、猛毒のあるものなんですね。それを3年くらいかけて発酵させて、解毒させて食べられるようにするんです。

佐藤

猛毒を解毒させる発酵のプロセスが未解明ってことですか?

小紺

そうなんですよ。何の菌が作用して解毒しているのか、予想することができるんですが、解明できていない。だから、製法を変えられないんだそうです。

佐藤

へぇ。なんだかすごい世界ですね。それを完成させるためには、きっと何人もの人が死にましたよね……?

小紺

日本のフグ食の文化は、たくさんの犠牲者のもとに作り上げられてきたものです。

佐藤

そうしてまで食べようとする、日本人の食へのこだわりというか、執着心がすごい……!

私たちは、菌の世界に住まわせてもらっているだけ

佐藤

先ほど、乳酸菌とか、納豆菌とか、菌のお話がありましたが、発酵には菌が不可欠ということですよね?

小紺

今は特に新型コロナウイルスの影響もあって、「菌=悪いもの」で、菌はいない方が良いと思われていますけど、そうじゃないんですよ。

佐藤

確かに、除菌、殺菌が当たり前になっていますよね。

小紺

菌はいて当たり前だし、逆にいないと困るものなんです。以前に無菌室で働いていた知人がいたんですが、しょっちゅう風邪をひいていて、別の病気を疑われたほどだったんです。でも、別の仕事に就いたら、風邪をひかなくなったと話していました。

佐藤

適度に菌と触れ合っていないと、体に悪さをする菌にも弱くなってしまうんですね。

小紺

そう。清掃会社の人に聞いたら、乱雑で汚れているキッチンよりも、完ぺきに除菌をしてピカピカのキッチンの方が、大腸菌が多く検出されたそうです。

佐藤

わぉ。ある程度、菌のある中で暮らさないと、逆に危険なんですね。

小紺

菌は一定の面積当たりにいられる数が決まっているんです。自然界では、いろんな種類の菌がバランスよく存在していて、何か1つの菌が独占することはありません。でも、一度、全部菌を排除してしまうと、そこに悪い菌がきたときに、一気に広まってしまう。

佐藤

恐ろしいですね……。清潔にし過ぎないように気を付けようと思います。

小紺

菌なしでは私たちは健康に生きられませんし、菌の方が人間よりも歴史は長いんですから、私たちは菌のいる星に住まわせてもらっているくらいに思っていた方がいいと思いますよ。

佐藤

菌からしたら、ただ自然の営みを行なっているだけなのに、勝手に良い菌、悪い菌と区別されてしまってなんだよって感じですね(笑)。

小紺

それこそ、赤ちゃんは母親の産道を通って出てくるときに、数種類の菌を受け取るんだそうです。それが、最初の洗礼。その後、母乳からも菌を体内に取り入れて、腸内環境を整えて免疫力をつくっていくんです。

佐藤

わー!そうなんですね!

小紺

最近では、子宮の中にいくつかの乳酸菌がいることがわかったそうで、不妊治療の分野で注目されています。命をつなぐものとして、菌が存在しているというのがよくわかりますよね。

佐藤

菌が私たちが生きていく上で不可欠なものだということがよくわかりました。

小紺

菌の働きによって、私たちの身の回りのあらゆるところで発酵は起きています。土の中はもちろん、体内では腸内細菌が働いて健康を保ってくれているんです。

佐藤

そういういろんな菌と上手く付き合って、良いところを活かしていかないといけないですね。

小紺

現代人は、食の崩壊が進んでしまっています。チルド、冷凍もの、ジャンクフードなどのいわゆる「超加工食品」は、高熱高圧、薬物などで完全に滅菌して作っている食べ物ですから、自然界の菌を取り入れることができないんです。

佐藤

確かに……。栄養価とはまた別の次元で、必要なものを摂取できていないのか……。

小紺

そういうものばかり食べていると、体内の菌が不足して、根本的な生命力が低下してしまいます。そこに病原菌が入ってしまったらどうなるか、わかりますよね。

佐藤

恐ろしや……。食生活の大切さを身に染みて感じます。

小紺

人間が仲良くした方がいい菌を上手に使って作られているのが、発酵食品です。だから、発酵食品を食べることは、とても理にかなった健康法の一つだと言えます。

微生物と菌のチームワークで生まれた日本の発酵調味料

佐藤

発酵食品には、どんな種類があるんでしょうか?

小紺

地域ごと、食材ごとなど、いろいろな分類方法がありますが、わかりやすく「関与する菌」による種類を紹介しますね。

佐藤

お願いします!

小紺

菌は主なものとして、「細菌」「酵母」「カビ」が挙げられます。「細菌」には、乳酸菌、納豆菌、酢酸菌などがあって、乳酸菌はご存知の通り漬物やヨーグルト、チーズ、味噌、しょうゆ、日本酒などさまざまな食品に関与しています。

佐藤

酵母は、パンのイメージがありますが。

小紺

そうですね。糖分をエサに、アルコールと炭酸ガスを発生させる酵母は、炭酸ガスの力を利用してパン作りに使われますね。他にも、酒、味噌、しょうゆにも使われます。

佐藤

カビは食べちゃいけないイメージですが、そういえば食べられるカビがありますもんね!

小紺

ブルーチーズは青カビですし、カマンベールチーズは白カビですね。日本酒や味噌を作るのに使う麴菌も、カビの一種なんですよ。

佐藤

そうなんですか!知らなかった!

小紺

発酵食品は、一つの菌だけで作られているものは少なくて、いろんな菌が関与しています。味噌や日本酒、しょうゆなど日本の発酵調味料は、複数種類の細菌、酵母、カビが、製造過程でバトンタッチしながら、菌のチームワークによって作られるものなんです。

佐藤

菌のチームワーク!おもしろい!先ほど、菌が腸内環境を整えてくれると聞きましたが、発酵食品を食べるメリットを詳しく教えてください。

小紺

発酵させることによって、食材の栄養価が高まる、消化が良くなる、栄養の吸収率が上がる。この3つが大きなメリットです。

佐藤

食材の栄養価が高まるんですか?

小紺

甘酒は、飲む点滴と言われていますよね?原料は米100%ですが、でんぷんが糖化されてブドウ糖になり、タンパク質もアミノ酸に変わっているんです。その他、ビタミンB群も産生されます。だから、おかゆを食べるよりも何倍も栄養があるんですよ。

佐藤

風邪をひいたら、おかゆより甘酒を飲むべきですね。

小紺

そう。それに、甘酒は腸から吸収する分、点滴よりも吸収率がいいと言われています。

佐藤

え、すごい!奇跡の飲み物ですね。

小紺

消化の話をしますと、発酵食品は、素材そのものを食べるよりも断然、消化がいいんです。なぜなら、発酵によってあらかじめ菌がプレ消化してくれているものだから。

佐藤

プレ消化?

小紺

何か食べると、口内の唾液や胃内の胃酸、腸内の消化酵素などを使って分解して、食材の成分が低分子化されて最終的に体に吸収されます。その消化活動はすごく体に負担がかかるんです。発酵はそれを大方やってくれているということ。だから体に優しいんですよ。

佐藤

なるほど!菌がナイスな働きをしているんですね。

小紺

そして、吸収率の話。イソフラボンが女性ホルモンに似た働きをするということで、豆乳を飲む人が増えていますが、豆乳に含まれているイソフラボンは、ほとんど吸収されずに体外に出てしまうそうなんです。

佐藤

え、せっかく飲んでもあまり意味がないんですね。

小紺

ですが、同じ大豆を原料にしている味噌だと、吸収されやすいんです。それに、長い時間をかけて食材の成分を変化させて、新しい栄養価も生んだ状態で体内に入ってくるので、イソフラボン以外の効果もあって。

佐藤

味噌、すごい。

小紺

イソフラボンとか、ポリフェノールとか、「ファイトケミカル」と呼ばれる栄養素は非加熱の野菜を食べても、あまり吸収されずに出てきてしまうんです。それを考えると、発酵食品は食材の栄養を効率的に吸収できる健康に良いものだと言えますね。

佐藤

うーん、ますます発酵食品のすごさを実感します。

小紺

発酵食品は、昔は食材の保存の手段として発展しましたが、冷蔵庫ができてどんどん廃れていってしまいました。現代は、保存よりも機能性や健康へのアプローチの文脈で大切なものとして見直されています。

佐藤

私たちはもっと、日々の食事に発酵食品を取り入れるべきですね。

小紺

歴史的にも人の食文化、命の営みのなかで、菌と響き合って暮らすことが自然なことだと証明されてきました。だから、発酵食品を食べることは、私たちが取り戻していかないといけない食文化だと思っています。

取り入れやすい「塩糀」を使ったおすすめレシピ3選

佐藤

発酵食品の初心者が取り入れやすいものは、何でしょうか?やはり、納豆と味噌でしょうか?

小紺

そうですね。その二つは一番身近で、どこででも手に入りますから始めやすいですね。変な添加物が入っていないものが多いですし。キムチもどこでも買えますが、実は市販のキムチのほとんどは添加物がたくさん入っている「キムチ風の加工食品」なんです。

佐藤

納豆も味噌もキムチも、添加物が入っていないものを選ばないといけないということですね。

小紺

添加物は、菌の繁殖を抑えてしまうので、できるだけ口に入れないのが理想です。納豆は、賞味期限間近くらいからが、一番おいしいんですよ。

佐藤

え、そうなんですか?いつも賞味期限を見て、焦って食べてました。

小紺

あの子たち、健気に、冷蔵庫で1カ月放置しても腐らないですから。私はわざと賞味期限が近くて安くなったものを10パックくらい買ってきますよ。

佐藤

あの子たち(笑)。

小紺

納豆には、生きていく上で必要なタンパク質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が入っています。ビタミンC、カロテンが足りないんですが、それはネギ、卵を加えれば補えます。

佐藤

納豆、最強説ですね。私も面倒なときは、納豆ご飯と味噌汁だけで食事を済ませることがあります。納豆食べときゃ大丈夫だろうと、勝手に信頼していましたが、今日それが確信に変わりました。

小紺

納豆は、完成までは時間をかけて作られるスローフードですが、買ってきたらすぐ食べられる、いわばファストフード。スローフードの機能性と、ファストフードの利便性の両方が備わった、すごい食品なんです。

佐藤

わぁ。納豆をだいぶ見直しました!小紺さんはどんなふうにして食べていますか?

小紺

買ってきた10パックを、一度にタッパーに開けてしまうんです。そこに甘酒と塩を加えて、鷹の爪と刻み昆布を入れて味付けしておく。1回ごとにパックを開けて、ネバネバするフィルムをはがすの、手間じゃないですか。

佐藤

確かに。簡単とはいえ、あのネバネバは面倒です。

小紺

一気に開けておけば、あとは好きなときに好きなだけ食べればいいので、楽ですよ。

佐藤

それ、次からやります!味噌は味噌汁以外にはどう取り入れればいいでしょうか?

小紺

今、あまり味噌汁を飲む人っていないですよね。調味料としていろんな料理の味付けに使ういいですよ。ハンバーグとかカレー、パスタソースに入れてもいいし。塩の代わりに味噌で代用してみてください。

佐藤

なるほど。カレーに味噌という発想はなかったです!

小紺

塩の代用でいうと、塩糀も発酵食品の初心者はすごく取り入れやすいと思います。

佐藤

塩糀!一時期流行りましたよね。どう使えばいいですか?レシピを教えてください!

小紺

すごく簡単ですよ。料理が苦手な知人にすごく好評だったレシピを3つ教えますね。

佐藤

はい!早速作ってみます!

小松菜と油揚げのさっと煮

材料

塩糀/大さじ1
小松菜/1束(約200g)
油揚げ/2分の1
水/4分の1カップ
ごま油/小さじ2分の1

作り方鍋に、小松菜、油揚げ、塩糀、水の順に入れて、蓋をして5分煮る。仕上げにごま油をまわしかける。

木綿豆腐の塩糀漬け

材料塩糀/少々
木綿豆腐/お好みの量
作り方タッパーに塩糀を入れて、そこに水を切った木綿豆腐を入れる。その上から塩糀を塗って、冷蔵庫で1晩寝かせる。

※酵素の力で豆腐のたんぱく質が旨味に変わって、おいしくなる。

おすすめの食べ方

食べやすい大きさに切ってソテーするだけで、豆腐ステーキに。

薄く切って、トマトと交互に並べて、オリーブオイルとコショウをふってカプレーゼに

その他、

  • 野菜や卵と炒めて炒り豆腐に。
  • 好きな野菜とすりごまと混ぜて白和えに。

野菜の塩糀和え

材料塩糀/少々
オリーブオイル/少々
ブロッコリー、アスパラ、しいたけ、ナスなど、焼いたり蒸したりしておいしい野菜
作り方好きな野菜を焼くか蒸すかして火を通す。塩糀とオリーブオイルであえてできあがり。
佐藤

どれも、めちゃくちゃ簡単にできました!そして、すごくシンプルで素材の味が活きています。

小紺

料理は素材をいただくものなので、最低限の味付けと手間でいい。最近の料理って、調味料を食べるものが多い気がしていて。マヨネーズ味とかケチャップ味とか。私は焼肉を食べるときは市販の焼肉のたれは使いません。だって、たれの味しかしないですもん。

佐藤

塩糀はどこのメーカーものがおすすめですか?

小紺

メジャーなのはマルコメでしょうか。いろんなメーカーが塩糀を出していますし、地域によってもスーパーに置いてあるものは違うので、いくつか試してみるといいかもしれません。塩糀は、糀と塩と水だけでできるので、手作りするのも一つの手です。

佐藤

塩糀まで手作り!いつかそのステージまで到達してみたいです。

台所で味わった感動を広めたい。食が変われば人生が輝く

佐藤

小紺さんは、どうして糀料理クリエイターになったんですか?

小紺

17~18年前までさかのぼりますが、当時、子どもがアレルギーを持っていたんですね。私自身も、手荒れがすごくてアレルギー体質だったんです。それで、どうすればよくなるのかと調べてみたら、食事が大事だとわかりました。

佐藤

なるほど。

小紺

それで、マクロビオティックとか、穀物菜食とか、ベジタリアンとか、いろいろ試してみました。白砂糖が良くないと知ってからは一切使うのをやめて。

佐藤

話には聞きますが、白砂糖はやはり体に良くないんですね。

小紺

砂糖以外の甘味料として甘酒の存在を知り、すぐに手作りしてみました。料理で甘みが必要なときに、白砂糖の代わりに甘酒で代用したらどうかな?と思って、ありとあらゆる料理に入れてみたら、全部すごくおいしくなって。自分の料理に自分で感動したんですよ。

佐藤

そんなにですか!私もやってみよう。

小紺

そのうち、マクロビオティックのお菓子も作るようになったのですが、卵も小麦粉も入っていないので、味気ないんですね。それをどうにかおいしくしようといろいろ試して、研究して、甘酒を入れると風味が豊かになって美味しくなることに気がついたんです。

佐藤

お子さんやご自身が食べるために、安全でおいしいものを作ることから始まったんですね。

小紺

たくさんお菓子を作ると余ってしまうので、お友だちに配ったりしていたんですが、「おいしいから作り方を教えて」と言われるようになって、そこから人に教えるようになりました。最初から料理家を目指していたわけではないんですよ。

佐藤

そうなんですね。

小紺

私自身、体型にコンプレックスがあったので、独学でビーガン、スポーツ栄養学、断食などいろんな食のアプローチをしたんですが、どこからアプローチしても結局、発酵にいきついたんです。腸内環境の大事さと、発酵食の力は本物だなぁと。

佐藤

へぇ!それはすごい。

小紺

発酵食品は、知れば知るほどおもしろいし、どんどん新しいことがわかってきて、知識に終わりがありません。それが楽しくて勉強をしているうちに、本を出したり、テレビに出ることになったりして。

佐藤

すごく自然な流れだったんですね。

小紺

私は、自分がすごいと思ったことや、感動した味を自分だけのものにしておくのがもったいなくて、人に伝えてきただけ。そうして好きなことを突き詰めているうちに、今のような仕事につながっていったので、天職なんだなぁと思っています。

佐藤

今後の展望はありますか?

小紺

キープオンゴーイング。今までやってきたように、発酵食品の良さや、決してハードルが高いものではないということを伝えていきたいです。塩糀、甘酒を料理に使うのは、むしろ簡単で、よりおいしくできるコツ。それを知ってほしいですね。

佐藤

今日教えていただいたレシピで、簡単でおいしいというのを実感しました。

小紺

私にとって、糀は目的ではなくて手段。より良い食生活の先に、より良い人生がある。そしてその先に、社会の幸せがあると思っていて。個人の幸せなくして、社会の幸せはないですから、一人一人の幸せにつながる食の大切さを広めていきたいです。

佐藤

食べ物がいかに自分の体に良くも悪くも影響が大きいものなのかということが、小紺さんのお話でよくわかりました。健康ほど人生で大切なものはないですから、食を通して健康を手に入れられれば、豊かな人生につながりますよね。

小紺

発酵は特別なものではなく、みなさんの隣にいつもあるものです。かつての生活には、発酵食品は普通にあったものものなので、今のブームは、決してブームではなくて、原点回帰なだけ。

佐藤

そうですね。

小紺

だから、もっと菌と上手にお友だちになって、自身の暮らしに取り戻していただきたいです。

佐藤

納豆も味噌も、いつも冷蔵庫に入っているものではありましたが、私の中で格付けがだいぶ上がりました。これからより一層、発酵食品を取り入れた食生活を心掛けていきます。ありがとうございました!

発酵食品をはじめる費用

市販の塩糀、味噌は200円~300円程度。納豆は3パック入りで100円前後。

「発酵食品」先生の紹介

本日の講師小紺有花
ホームページhttp://www.kamoshikokon.com/
Youtubeチャンネルhttps://youtu.be/8hoHYhjp-eo
Instagramhttps://www.instagram.com/yuka.kokon/

糀料理クリエイター

石川県金沢市在住。糀が醸し出す美味しさに魅せられ、独学で糀料理の研究を始める。発酵食文化の素晴らしさを伝えるために料理教室やワークショップ、商品開発、飲食店プロデュースなど様々な活動を精力的に行っている。食育にも熱心に取り組み、金沢から全国、海外へ活動の幅を広げている。唎酒師、ソムリエとしての活動も行っている。

はじめての発酵食品におすすめの本

人気記事Ranking
  • 月間

  • 週間

  • すべて

menu

したい・ほしいを探す

したい・ほしいを叶える