赤外線銃で戦う痛くないサバゲー!?旗を奪う達成感がクセになる「フラッグハント」に熱狂せよ!【マイナースポーツ特集#38】

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赤外線銃で戦う痛くないサバゲー!?旗を奪う達成感がクセになる「フラッグハント」に熱狂せよ!【マイナースポーツ特集#38】

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フラッグハントは、2011年に立ち上げられたベンチャースポーツ。
赤外線銃を持ったプレイヤーは2チームに分かれて戦い、攻撃しながら相手陣地に攻め入り、敵陣のフラッグを奪取すれば勝利となります。

今回インタビューをしたのは、フラッグハントの立ち上げメンバーであり、日本フラッグハント協会代表理事を務める湯村淳さん。
湯村さんは、会社の同僚たちとサバイバルゲームをプレイする中で「フィールドの有利不利や銃の性能差に左右されず、誰もが楽しめるような競技にできないか?」と考え、2011年に「フラッグハント」を立ち上げました。

湯村さんに、フラッグハントの魅力や、サバゲーとの違いなどを伺いました!

仲間と協力しながら、相手チームの旗を奪取せよ!

——「フラッグハント」とはどんなスポーツなんですか?

湯村

フラッグハント用に開発した赤外線銃を持ったプレイヤーが2チームに分かれ、1辺1mの立方体型障害物「バンカー」が配置されたフィールドで戦うスポーツです。

黒い立方体が「バンカー」。フィールドの中央から点対称に配置されている。

——勝ち負けはどのように決まるんでしょうか。

湯村

互いの陣地にそれぞれ「フラッグ(旗)」が設置されています。相手チームを赤外線銃で攻撃しつつ、相手陣地のフラッグを奪取すれば勝利です!

——1チーム何人くらいで戦うんですか?

湯村

ルール上の制限はありませんが、おおよそ6人を上限としています。
チームで作戦を立て、メンバーそれぞれが役割分担をしてゲームを進めていくので、あまり人数が多過ぎるとチーム運営が難しくなってしまうんです。

ゲーム前にはチームで戦略を練るのが大事!

——赤外線銃を使うのが特徴的ですよね。どんな仕組みになっているんですか?

湯村

仕組みとしては、テレビのリモコンのようなイメージです。銃口部分に赤外線の発信部が付いていて、銃の先端と頭に着けるヘッドバンドの2カ所に受信部が付いています。
銃から発せられた赤外線が相手プレイヤーの受信部に当たると「ヒット」となります。

——「ヒット」されたプレイヤーはどうなるんでしょうか?

湯村

ヘッドバンドと銃本体に内蔵されたLEDが赤く点灯し、銃が使えなくなります。プレイヤーは「ヒット」と宣言し、フィールドから退場しなければいけません。

——銃が使えなくなるんですね!

湯村

元はサバゲーで使用するエアガンを使っていましたが、それでは当たったかどうかの判定がとても難しいという課題がありました。赤外線銃に切り替えてからは正確に判定ができるようになりました。

——審判の負担も軽減できますね。

湯村

また、エアガンの場合はBB弾が当たるとけっこう痛いんです。痣ができてしまうこともあります。赤外線銃は当然痛みもありませんので安全です。痣なんかできたら困るという女性や小さなお子さんでも楽しめます!

「誰もが同じ条件で楽しめる競技を」と考え、フラッグハント立ち上げ

——いつ、どんなきっかけがあって「フラッグハント」を思いついたんですか?

湯村

元々、会社の同期と一緒にサバゲーをやっていました。でも、サバゲーをやり進めるうちに「フィールドの形状やエアガンの性能によって、有利・不利の差が出てしまうな」と思うようになったんです。

——「有利・不利の差が出る」というのは?

湯村

フィールドは森の中や倉庫みたいなところが多いんですが、高い場所や隠れられる障害物が多い場所に陣地があったほうが、見通しがよくて狙いやすかったり隠れやすかったりと、有利になることが多いんです。
また使用するエアガンも、種類によって撃てる弾の数が多かったり、遠くまで撃てるように改造されていたりと、性能が良い銃を使っているプレイヤーのほうが有利になります。

——なるほど……最初から条件面で差がついてしまうんですね。

湯村

そこで「誰もが楽しめて、同じ条件で競い合える競技にできないか?」と考え、メンバーと一緒にフィールドの造りや競技ルールなどを検討し、2011年に「フラッグハント」という競技として立ち上げました。

——立ち上げのころから、赤外線銃を使っていたんですか?

湯村

最初はエアガンを使用していました。ですがエアガンの場合には、BB弾で施設の壁が傷つかないように、可動式のバスケットゴールを四隅に置いてフィールドの外側をぐるりと囲む形で防弾ネットを張る必要があったので、必要な用具も多く、準備に2時間以上かかっていました。利用できる場所も限られていたんです。

——準備がかなり大変そうですね……!

湯村

また当たりの判定が難しいという課題もあったので、「レーザーを照射して正確な当たり自動判定ができる仕組みを作りたい」と運営メンバーの間で話し合っていました。
その考えに共感したメンバーのひとりがフラッグハント用に赤外線銃を開発してくれ、2018年から赤外線銃に切り替えました。そこから場所を問わずいろいろな場所でできるようになったんです。

——現在は主にどんな活動をされているんでしょうか?

湯村

定期開催している練習会のほか、いろいろなスポーツイベントに出展し、フラッグハント普及に努めています。
また、企業研修プログラムの提供も行っています。フラッグハントはチームプレイが重要な競技なので、メンバーとのコミュニケーションやPDCAの実践など、チームマネジメントに活かせる要素が多いんです。

チームの作戦がハマり勝利できたときの達成感がクセになる!

——普段はどんな場所で、どういった練習をしているんですか。

湯村

東京・品川の「スポル品川大井町」というスポーツ施設のバスケットコートで、週に1回程度のペースでイベントを開催しています。
1ヶ月/4週間として、個人成績を記録するための会が1回、親子で参加できる練習会が1回、残り2回は誰でも参加できる練習会です。

——練習会にはどんな方が参加されているんですか?

湯村

20〜30代が多いです。男性が多めですが、女性も多くご参加いただいています。会社の同僚、友達同士、あとは夫婦やカップルでご参加される方もいらっしゃいます。
1人で参加される方もたくさんいらっしゃいます。フラッグハントはチーム競技なので初めて参加された方でもすぐに打ち解けられますからね。

——フラッグハントの一番の魅力を教えてください!

湯村

チームで勝利の為に作戦を立てて、協力して戦うところですね。
ゲーム前にはチームメンバーみんなでフィールドマップを見ながら「誰がどこに配置に付くか」「どのルートで攻め入るか」など作戦を練りながら、メンバーの役割分担を決めていきます。
みんなで協力し合いながら相手チームのフラッグを奪取できた時には、すごく達成感が得られるんです!

——チームでプレイする楽しさを存分に味わえる競技なんですね!

湯村

障害物に身を隠しながら戦うので、隠れんぼ的な面白さもあります。
1mの障害物よりも低い姿勢で移動していくんですが、フラッグハントをやり続けるうちに低い姿勢で移動するにはしゃがむんじゃなくて「両足+片手の3本を使って移動する方が疲れにくいな」と気づきました。日常生活には全く役立ちませんが、1m以下で移動するスピードを競う競技があれば強いかもしれませんね(笑)。

——逆に「ここは難しいポイント」という点は?

湯村

短い競技時間の中で、事前に立てた作戦を実行するのは意外と難しいんです。
ついつい目の前の相手との撃ち合いに集中してしまい、本来自分が着くべきポジションへ移動できないことはよくあります。
また誰かメンバーがヒットで退場になったら、他のチームメイトがそのポジションの穴埋めをしなければいけないので、臨機応変な判断や対応も難しいポイントです。

全国展開を進め、フラッグハントを日常的に楽しめるスポーツにしたい

——これまでに体験した、印象的だった出来事を教えてください。

湯村

2011年に開催した1回目の大会が一番印象的でした。
ある地方自治体から「スポーツイベントを地域でやりたい」とお声がけいただいたんです。
大会前日の設営は自治体職員の方にもご協力いただけると聞いていたのですが、前日に東京から運営メンバー1名が現場に行ったところ、行き違いがあったのか10人いるはずの現地スタッフが1人しかいなくて……。

——2人で会場の設営ってできるものなんですか?

湯村

いやぁ、厳しいです(笑)。前乗りしたメンバーから「準備が間に合わない(泣)!」と連絡が入って、早々に仕事を切り上げて急遽10人くらい仲間を巻き込んで現地に向かい、夜通しで設営をしました。
そしたら翌日、なんと台風が直撃して……。会場だった廃校は、校舎の中まで水浸しになりました。

——辛すぎる……(泣)。大会はどうなったんですか?

湯村

その後奇跡的に雨が上がったので、徹夜でフラフラな状態の中フィールドの設営を仕上げて、水を履き出し、なんとか開催することができました。あの時のことは、メンバーの中で今も語り草になっています。
最初の大会でとんでもない経験を乗り越えたので、その後のイベントなどで少々のトラブルがあっても全く動じなくなりました。いい経験でしたね(笑)。

——ゼロからひとつのスポーツを立ち上げてきた中で、大変だったことはありますか?

湯村

0から1を生み出す段階においてはもうとにかく必死なのでそこまで大変さを感じませんでしたが、拡大期になると、これがイノベーションのジレンマなんだなとリアルに実感する機会も増えていきました。

——「イノベーションのジレンマ」というのは?

湯村

一番大きなところでいうと、エアガンから赤外線銃に切り替えた瞬間です。赤外線銃への切り変えによって、弾が飛ばないのでほぼどこででもできるようになりました。準備に関しても、数時間かかっていたのが30分もかからず準備できるようになったので、フラッグハントは圧倒的に多くの方に楽しんでいただけるスポーツになりました。

——赤外線銃の切り替えによるメリットは大きかったんですね。

湯村

競技参加人数も、以前は年間100人単位でしたが、今では年間3,000人以上の方に体験していただけるようになりました。ただ……。

——ただ?

湯村

全体の競技人口は飛躍的に増加しましたが、エアガンを使っていた初期の頃からフラッグハントを楽しんでくれていたプレイヤーの中には、スリルや面白さが減ってしまったとフラッグハントから離れてしまった人もいました。

——それが「イノベーションのジレンマ」なんですね……。

湯村

競技を楽しんで下さる人が増えれば増えるほど、全員が納得する選択を取れない場面も出てきます。そこにジレンマは感じますが「フラッグハントを世界中の人に楽しんでもらう」という軸はぶらさず、常により良い形になるように挑戦していきたいです。

——今後、フラッグハントをどのように盛り上げていきたいですか?

湯村

現在は東京と富山を中心にイベントを開催していますが、全国展開を目指していきたいと考えています。
コロナの状況にもよりますが、4月から大阪を皮切りに関西圏でも定期イベントを開催する予定です。今年中に九州、東海、東北、北陸、北海道などの主要都市で定期イベントを開催できるように準備しています。

——全国展開に向けてすでに準備を進めているんですね!

湯村

フラッグハントが日常的に楽しんでもらえるスポーツになるよう、今後も普及活動を続けていきます!

仲間と協力して戦う楽しさを感じたい方はぜひ気軽にイベントへ!

——フラッグハントは、どんな人に向いているスポーツですか?

湯村

老若男女、幅広い方に楽しんでいただけるスポーツです!
ルールをある程度理解できる5歳以上であれば小さなお子さんでも参加できますし、動かないでも良いポジションもありますので、ご年配の方でも大丈夫です。
仲間と協力して戦うチームスポーツが好きという方でしたら、楽しんでいただけると思いますよ。

——やりたくなったらまずはなにから始めたらいいんでしょうか?

湯村

まずは協会公式HPから、イベントにお申し込みいただければと思います。
お友達やご家族、会社の同僚など誰かと一緒でも、お一人の参加でもOKです! 初めての方には初心者向けの講習をしますので、気軽に参加してみてください。

※コロナの状況により、イベントの開催中止・内容変更の可能性があります。詳細は協会公式HPにてご確認ください。

——フラッグハントを行うにあたって必要な道具を教えてください。

湯村

まず必要なのは、スポーツウェアと運動靴です。輪っか状になっているヘッドバンドを頭に装着するので、帽子も必要ですね。また地面に膝をつくことが多いので、バレーボール用の膝当てがあるといいと思います。
あとは、現在はコロナ対策で手袋の着用をお願いしています。すべりにくいラバー付きのものがおすすめです。

——最後に、フラッグハントを始めたいと考えている人へメッセージをお願いします!

湯村

仲間と協力して相手チームの旗を奪えた時には、達成感や高揚感など、普段の生活ではなかなか得られない感覚を味わえます。
初心者の方にもベテランのメンバーがルールや動き方など丁寧にレクチャーしますので、まずはお気軽に参加してみてください!

——初心者でも気軽に参加できるのは嬉しいですね!

湯村

また現在、東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、石川、大阪、京都、兵庫、福岡、宮城、北海道でフラッグハント認定アンバサダーを募集しています。
フラッグハントはルールもシンプルで、いろいろな場所で、幅広い年代の方が一緒になって楽しめるスポーツです。
「フラッグハントに興味がある」「スポーツで地域を盛り上げたい!」という方はぜひ協会HPからご連絡ください。お待ちしています!

フラッグハントを始めるのにかかる費用

スポーツウェア、運動靴、帽子数千円〜
膝当て1,000円〜
手袋(ラバー付)300円〜

 

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