60秒の真剣勝負!センサー刀で戦う“IT×侍”の新感覚スポーツ「SASSEN」の魅力と可能性【マイナースポーツ特集#29】

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60秒の真剣勝負!センサー刀で戦う“IT×侍”の新感覚スポーツ「SASSEN」の魅力と可能性【マイナースポーツ特集#29】

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SASSEN(サッセン)は、センサー内蔵の「SASSEN刀」を使って戦う、北九州市発祥の次世代刀スポーツ。場所を問わずプレイできる気軽さとシンプルなルールで、年齢性別問わず楽しめることから、生涯スポーツとしても親しまれています。

今回インタビューしたのは、SASSEN創設者のひとりである本村 隆馬さん。本村さんは実家の空手道場で指導をしながら、2016年にSASSENを競技として立ち上げました。現在は北九州市と東京を行き来しながら、SASSENの普及を進めています。

本村さんにSASSENの魅力や立ち上げで苦労したことなど、お話を聞きました!

ITを使って侍の勝負を現代に再現!SASSENは護身術が起源

——「SASSEN(サッセン)」とはどんなスポーツなんですか?

本村

「ITを使って侍の勝負を現代に再現した次世代スポーツ」です。センサーが内蔵された「SASSEN刀」を使い、一対一で戦います。試合時間は60秒間、1人5回までしか刀を振れません。相手の体(頭部以外)に1打当てると「一本」となります。二本先取、もしくは60秒経過時点で獲得本数が多いほうが勝ちです。

——刀にセンサーが入っているとのことですが、これはどういったものなんでしょうか。

本村

刀に内蔵されているのは、当たりを判定するためのセンサーです。刀とアプリをBluetoothで連動させ、アプリ上で判定を行います。審判の負担を軽減させるとともに、公平な判定をするためにこの仕組みを考えました。

 

——SASSENを競技として立ち上げた経緯を教えてください。

本村

私の実家は空手道場なのですが、師範である父が教えていた護身術が元になっています。ナイフで襲われた時にどうやって身を守るかを想定したもので、やわらかい棒を使って互いに相手の棒をよけながら打ち合います。最初のうちは、道場の子どもたちに遊びとして教えていました。

——護身術が元になっているんですね。競技として立ち上げたのは、何かきっかけがあったんですか?

本村

昔通っていた道場の同窓会に行った際に、偶然同席した相手に「こういうスポーツを道場でやっているんだけど、当たったかどうかを簡単に判定できたらいいのに」と話をしたら「それ、できますよ」と言われたのがきかっけです。驚いてよくよく話を聞いてみたら、彼は筑波大出身のロボカップで世界2位になったエンジニアでした。

——そんな偶然あるんですね!

本村

そこで彼に開発者として加わってもらい、彼と私の父と私の3人で、刀やアプリの開発、ルールの制定などを進めていったんです。そして2016年、SASSEN刀の特許取得を機に、本格的に「SASSEN」というスポーツを立ち上げました。

——ちなみに「SASSEN」の名前の由来は?

本村

護身術として教えていた時に「颯然(さつぜん)」という名前で呼んでいたんです。「颯然」は、風がさっと吹くさま、風を切るさまを表す言葉です。相手の刀をすばやくよける動きと言葉のイメージがマッチしたので、その言葉を元に「SASSEN」と名付けました。

誰でも・どこでも・同じ条件でできるのがSASSENの魅力

——SASSENの「ここが魅力!」というポイントを教えてください!

本村

誰でも・どこでも・同じ条件でできる。この3点が、SASSENの魅力です!
「誰でも」は、年齢や性別問わず競技に参加できるということ。シンプルなルールなのでお子さんやご年配の方も理解しやすいんです。親子3世代で一緒に楽しむこともできます。

——親子3世代で同じスポーツを一緒にできるのは嬉しいですね!

本村

「どこでも」は、SASSEN刀と専用アプリを入れたスマホさえあれば、場所を問わずプレイ可能ということです。公式ルール上は「5m×7m」のフィールドを推奨していますが、刀を振って動けるスペースがあれば、屋内外問わずどこでもプレイできます。

SASSENはオフィスでの運動不足解消にもピッタリ!

——3つ目の「同じ条件でできる」というのは?

本村

アプリが審判の役割を担うので、どの規模の会場でも公平な判定ができます。見間違いによる判定ミスもなく、片方の選手に有利な判定をすることもありません。
現状の仕様だと床に当たってもセンサーが反応してしまうので、目視の審判も必要ですが、ゆくゆくはアプリのみで判定ができるようにしたいと考えています。

——SASSENの難しいポイントを教えてください。

本村

スウィングが5回までに制限されているところですね。やみくもに刀を振り回して当てにいくことができないので、自分と相手の残り打数を踏まえた上で戦略を立てる必要があります。それを60秒という短い時間内にやらなければいけないので、頭脳戦の側面もあるんです。

——戦略が重要なスポーツなんですね。ちなみに、SASSENを始めたことで身についた能力や癖などはありますか?

本村

相手との間合いを読む力がつきました。元々護身術からスタートしたスポーツということもあり、危険を回避する力が伸びる面もあるんじゃないかなと。
あと、これは何かに役立つ能力ではありませんが……刀の開発段階でホームセンターの配管などいろいろなものを試していたので、棒状のものを見ると「刀として使えるかな?」と無意識に考えてしまう癖がつきました(笑)

SNS発信や先輩スポーツとのコラボで認知拡大。生涯スポーツとしての普及も

——SASSEN刀やアプリなど、ツールを開発する中で大変だったことはありますか?

本村

SASSEN刀もアプリも、実際に人が使う段階になってみると、想定していない問題が次々に発生したんです。
たとえばSASSEN刀は、一定以上の圧力がかかるとセンサーが反応する仕組みですが、力が強い人が思い切り打った際にセンサーが過剰に反応し、アプリ上でずっと「一本」の音が鳴り続ける誤作動がありました。

——アプリの開発でも、実際に使ってみて改善が必要な部分は出てきたんでしょうか。

本村

最初は両プレイヤーとも「一本」の時に同じ音が鳴る仕様でしたが、目が見えない方に競技に参加していただいた時に「これではどちらが一本を取ったのかわからない」と気づいて。そこで、当たった時の音をプレイヤーごとに分けたんです。
SASSEN刀もアプリもいろいろな人に使っていただく中でより良い形にしていければと考えています。

——ゼロから新しいスポーツを立ち上げる中で、一番苦労したのは何ですか?

本村

SASSENの存在を知ってもらうことです。SNSでの発信や体験会の開催など、様々な取り組みを行っています。
定期開催しているのは、秋葉原「A-LABO」での月1体験会です。他に、地域のお祭りやショッピングモール内イベントスペースでの体験会、ARスポーツ「HADO」など先輩スポーツとのコラボイベントも実施し、普及に取り組んでいます。

秋葉原「A-LABO」

——普及を進める中で気づいたことや、工夫していることはありますか。

本村

「SASSENって何?」と聞かれた時に端的に伝えられるよう、準備をしておくことが大切だと感じました。最初のうちはうまく説明ができなかったんです。そこで、「ITを使って侍の勝負を現代に再現した次世代スポーツ」というキャッチフレーズを考え、公式HPも作りそこにSASSENに関する情報をまとめました。

——SASSENは生涯スポーツとしても普及を進めているそうですが、どんな場所で、どういった方を対象に行っているんでしょうか?

本村

幼稚園やキッズパークでお子さん向けの体験会を開催したり、特別養護老人ホームでレクリエーションを行ったりしています。
競技としてのSASSENはルールに則って行いますが、レクリエーションの場合はルールにとらわれず、鬼ごっこの中でSASSEN刀を使うなど、いろいろな遊び方を教えています。

城に森林、巌流島も?!いろいろな場所でイベントを開催したい

——SASSENの立ち上げから現在に至るまでの間で、印象的なエピソードがあれば教えてください。

本村

私は普段、若い方やお子さんを中心にSASSENを教えているのですが、父がメインで行っている特別養護老人ホームでのレクリエーションに、先日初めて参加したんです。
その時に、お年寄りの方々が若い方が使っているのと同じSASSEN刀を使い、楽しそうに遊んでいる姿を見て、感慨深いものがありました。

——普段接するのとは違う層の方々がSASSENを楽しむ様子が印象的だったんですね。

本村

幅広い年代の方に使っていただける嬉しさとともに、「SASSENの魅力をもっと伝えていろいろな方に楽しんでいただきたい」と改めて感じました。
また、施設の職員の方々はSASSEN刀を使って新しい遊び方を次々に編み出していて、「こんな使い方もあるのか!」と新たな発見も得られました。

——「新しい遊び方」というのは?

本村

SASSEN刀は同時に打ち合った場合、互いの打撃タイミングの差が0.025秒以内の場合は「鍔迫り合い(つばぜりあい)」としてノーカウント扱いになり、通常の「一本」の時とは違う「キーン!」という特殊な音が鳴るんです。

 

——「鍔迫り合い」は、互いに相手の打った刀を自分の刀の鍔で受け止めて、押し合う状態のことですよね。そんな仕組みになっているんですね!

本村

それを利用して、ボールを挟んで2人で向き合い、SASSEN刀で同時にボールを打って鍔迫り合いの音を鳴らそう! という遊びを考案されていたんです。
競技の場合は公式ルールに則って試合をしますが、生涯スポーツの側面でいうとSASSENを通じて健康になることが目的なので、いろいろな使い方を提案していきたいと感じました。

——今後、SASSENをどのように盛り上げていきたいですか?

本村

今後もいろいろな場所でイベントを開催していきたいです。
先日は「小倉城まつり」でお城をバックに試合を行いましたが、山や森林、巌流島で宮本武蔵の戦いを現代に再現するのも面白そうだなと。秋葉原の体験会ではコスプレした方が競技に参加されることもあるので、そういった大会を企画しても面白いですよね。

——いろいろな展開が見込めそうですね。具体的に考えられている取り組みは何かありますか?

本村

先日「決闘システム」と「レーティングマッチ」をリリースしました。
「決闘システム」は対決前に両プレイヤーがSASSENポイント(SP)を賭け、勝者がSPを得るシステムです。集めたSPは試合に使うこともできますし、SASSEN公式グッズと交換することも可能です。

——面白そうですね! 「レーティングマッチ」はどんなシステムなんですか?

本村

戦績によって個人のレーティングが変動するシステムです。シーズンごとに戦績の良い方には特典を出す予定です。
「決闘システム」と「レーティングマッチ」はSASSEN公式サイトに詳細をまとめたページがありますので、ぜひご覧ください!

進化を続けるニュースポーツ「SASSEN」を体感してほしい!

——SASSENは「こんなスポーツをしていた人に向いている」というのはありますか?

本村

向き不向きはそんなにないんです。剣道5段の友人がテニスをやっている人に負けたことがありましたが、テニスをやっている人は皆SASSENが得意というわけでもなくて。
「よける」「打つ」「戦略を練る」などいろいろな要素があり、戦略面でいえば将棋が強い人が有利かもしれない。いろいろな人に楽しんでもらえるスポーツだと思っています。

——SASSENをやりたくなったらまずはなにから始めたらいいんでしょうか。

本村

まずは体験会に参加して、SASSENを体感していただきたいですね。月1で定期開催しているのは秋葉原「A-LABO」で、スケジュールはこちらのページに掲載しています。
12月からは、来年度に向けてプレシーズンがスタートします。丸一日SASSENが楽しめて、初心者も気軽に参加できるイベントです。

——初心者でも参加できるのは嬉しいですね!

本村

各地での体験会情報は公式HPツイッターで告知しています。ご興味ある方はぜひご参加ください!

——SASSENを行うにあたって必要な道具を教えてください。

本村

刀と無料のアプリが必要です。(アプリはiOS版のみ)大会や体験会では道具の貸し出しをしているので、基本的には手ぶらでOKです! 服装や靴の規定もありません。

——SASSENを本格的に始めたい場合、SASSEN刀は買えるんでしょうか?

本村

問い合わせフォームから連絡をしていただければ購入可能です!
SASSEN刀にはセンサーが入っているものと、センサーなしの「練習刀」の2種類があります。センサーありの刀は1セット5万円〜なので、個人練習が目的なら1本1,500円(2本目から1本1,000円)の練習刀をご用意いただくのが良いかと思います。
SASSEN刀の在庫が整い次第、レンタルも開始する予定です。

2021Version最新モデル、センサー付きSASSEN刀

本村

こちらのSASSEN刀は、3Dプリンターで出力した持ち手とカーボンパイプを使用することにより、耐久性が格段に向上した最新モデルです!
2021年4月から本格的に販売予定で、年内には予約を受付開始する予定です。

——最後に「SASSENをやってみたい!」と思っている人へメッセージをお願いします!

本村

SASSENは、まだまだ発展途上のニュースポーツです。刀やアプリのリニューアル、決闘システムの導入など、細かいスパンで進化していくので、そこをぜひ楽しんでいただきたいですね。
現段階では明確にトップ選手と呼べる人はまだいないので、初心者の方でも大会で優勝を狙えるチャンスは十分にあります。ぜひ一度やってみてください!

——進化するスポーツ「SASSEN」の今後の展開が楽しみです!

本村

また、SASSEN公認インストラクターと公認アンバサダーの募集も開始しました。一緒にSASSENを盛り上げていく仲間を増やしていきたいので、こちらもぜひ!

インストラクター:https://sassen.jp/sasseninstructor/
アンバサダー:https://sassen.jp/ambassador/

SASSENを始めるのにかかる費用

SASSEN刀(センサーなし・練習刀)1本1,500円(2本目から1本1,000円)
SASSEN刀(センサーあり)1セット(2本)5万円〜
体験会1,000円〜 ※イベント/大会により異なる

 

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