日々色好日 #85 「萩色-hagiiro-」

特集

日々色好日 #85 「萩色-hagiiro-」

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これまで考えてもみなかった自分の「好き」にふと気づいた瞬間、世界は少しだけ違って見えるようになります。

花が好きだということに気づいたのは写真を撮るようになってから。

それまでは好きかどうかなんて考えてもみなかったのですが、ハードディスクの中に花の写真が増えていくのを見てわかりました。

私は多くの物事に対して「好き」でも「嫌い」でもなく「どうでもいい」と感じることが多いのですが、「どうでもいい」と放り投げているガラクタの山からいくつかの「好き」を見つけることができたのは、とても幸せなことだと感じています。

それでは、本日の伝統色を紹介します。

伝統色紹介:萩色-hagiiro-

萩色とは、秋の山や野に咲く萩(はぎ)の花のような紫ががった明るい紅色のことです。
萩色は古くから存在する伝統色で、もともとは襲(かさね)の色の名前だったそう。

『万葉集』には萩をテーマにした歌が数多く詠まれ、『枕草子』など平安文学にもその記述がみられます。また、平安時代の古典『栄花物語』にも女房装束として「萩の唐衣」が登場します。

可憐で美しい萩色は、古くから日本人に愛されてきた伝統色であることがわかりますね。

作品紹介:『幸福病』狗飼恭子

『幸福病』は作家・エッセイストの狗飼恭子による、日常の中にある小さな幸せについてのエッセイ集です。

あなたが幸せを感じることはなんですか?

人によって幸福のかたちは全く違っていて、たとえば誰かの幸せは音楽を聴くことだったり、食べることだったり、眠ることだったり、働くことだったり、作ることだったりと、色々なかたちがあるでしょう。

今回の日々色好日で紹介するために『幸福病』を再読し、改めて自分の感じる「日常の中にある小さな幸せ」について考えてみました。

40度に設定したお風呂、毛布のふわふわした感触、コーヒーや紅茶の香り、朝のベランダから見える景色。本の中にある誰かの物語にふれること。書くことや撮ること。どこにいても帰る場所があること。

誰かにとっては日々の中にただ存在する瑣末なこと、どうでもいいことかもしれない。
でもそれは、多くのものがあふれる毎日の中からちゃんと私が自分で見出した自分だけの幸福だと思っています。

自分の幸せに気づくことができて、それがいつでも心の中にあると、どんなことがあっても折れないでいることができる。どん底まで落ち込んでも必ずここに戻ってくることができる。私はそう信じています。

 

 

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