日々色好日 #82 「白土-hakudo-」

特集

日々色好日 #82 「白土-hakudo-」

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四季はどれも素敵なものではありますが、私は特に冬が好きなので、寒くなってくるとワクワクしてしまいます。

地元の高崎市にある榛名湖では冬になって湖の表面が凍り、氷の分厚さが一定の数値までいくとその上を歩くことができるようになります。

凍った湖の上をスパイクのついたブーツでザクザク歩いていくのは爽快で、榛名富士をはじめとする山々も雪をまとって砂糖菓子のような可愛らしさを感じます。

写真を撮るために人が密集していないところまで行き、つんと冷えた鼻をすすりながら立ち止まると、しんとした静寂。

あの場所は自分の足音が消えると驚くほど静かになるのです。

吸い込んだ空気の温度と吐き出す息の白さ、かじかんで動かしづらい手の感覚、静寂の中響く一眼レフのシャッター音。

最後に凍った湖面を歩いたのは随分昔のことですが、あの時の感覚は鮮やかに思い出すことができます。

それでは、本日の伝統色を紹介します。

伝統色紹介:白土-hakudo-

白土とは、白い土の色のような白色のことです。

「しらつち」とも呼ばれることのある白土は、岩石に含まれる鉱物として陶磁器に使用されていました。

また、奈良時代から絵画の下地や絵の具にも用いられていたそうで、古代絵画の修復や模写には欠かせない顔料でもあります。

現代での白土は、石油製品の精製、園芸での根腐れ防止として幅広く使用されています。

作品紹介:『極北へ』石川直樹

(作品について)20歳の時に初めて登頂した北米大陸最高峰のデナリ山。カナダ、アラスカ、グリーンランド、ノルウェーなどの北極圏と、その周辺地域に暮らしている人々の生活や文化。単独登山でホワイトアウトの中を歩いたこと。大きく強く厳しい自然と対峙した時、どんなことを感じ、どんなことを考えていたか……。旅の全てはデナリ山から始まり、その旅は生きている限り続いていく。写真家・石川直樹による、極北を巡る長編エッセイ集。


人生が旅なのだとしたら、私はずっと前から自分の旅に意味があるのかを知りたいと願い続けていたような気がしています。

わりとここ最近の話なのですが、「人生に意味などない」という言葉を見るたびに落ち込んでしまうことがありました。

意味がないのだとしたら、こうして他の命を食べて自分の命を引き伸ばしていることも、何かを作り出すことも、夢中になれる好きなことがあることも、全てが無駄なのだ、と。

でもある時、頭に浮かんだことをとりあえず箇条書きにしていく作業をしていたら「人生に意味なんかないって誰が決めたの?」という言葉が紙の上にするりと出てきてハッとしました。

自分の人生にどんな意味があったのか。それは長い長い旅の果てにたどり着く最後の地で、自分自身が決めることだ。

そう思えるようになってから、落ち込むことも一切なくなりました。

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