日々色好日 #80 「白縹-shirohanada-」

特集

日々色好日 #80 「白縹-shirohanada-」

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ここ数年、夏の終わりになったら必ず「海へ行ってぼんやりするだけの日」を設けています。

海である意味は特にないのですが、夏の間に溜まった疲れをリセットできるのでなかなかいい気分転換になるお気に入りの定例行事です。

釣り人がぽつりぽつりといる以外には誰もいない海岸はちょっと寂しく、でもまだ十分にあたたかい気温のおかげで寒々しく感じることはありません。繰り返す波の音を聴いていると、不思議と明るく孤独な気持ちになります。

孤独に含まれるのはネガティブな感情だけではない。

それを知ったのはいつだったのかを思い出そうとしますが、なかなか思い出せず、ぼんやりと海を眺めていました。

それでは、本日の伝統色を紹介します。

伝統色紹介:白縹-shirohanada-

白縹とは、青みを含んだ白色のことです。別の読み方としては「しろきはなだ」とも読むそう。

「縹色(はなだいろ)」は古くから知られている藍染の一種で、「浅葱色」と「藍色」の中間色にあたり、中でも白縹は「縹色」系統の中でもっとも淡く薄い色とされています。

平安時代の格式を記した『延喜式』によると、「縹色」は4つの段階に区別されていて、濃い順に「深縹(こきはなだ)」、「中縹(なかはなだ)」、「次縹(つぐはなだ)」、「浅縹(あさはなだ)」とあり、「浅縹」よりも薄い色として別の項目に白縹が記載されています。

作品紹介:『さよならを教えて』藤岡亜弥

(作品について)『さよならを教えて』は写真家・藤岡亜弥による作品集。ビジュアルアーツフォトアワード大賞受賞作品。自分の住むべき場所がどこかに用意されているのではないか、という妄想を抱き、フィンランド、イギリス、フランス、スロバキア、ハンガリーを彷徨った旅の記録。


10代のころは様々なことに悩んでばかりでした。

とくに自分の居場所についてのあれこれは、悩みというより願望に近いところまで思い詰めていた記憶があります。

学校では波風をたてないようにうまくやり過ごすことばかり考えて、それに虚しさを感じては「ここ以外のどこかに本当の自分の居場所があるはずだ」と真剣に思っていたのです。

学校と家の二つの場所しかない世界で生きていた当時の自分にとって、それはかなり切実な悩みでした。

20代後半に入ってからは無駄に感傷的になることを避けるようになってきたように思います。

私がただ感傷的になったところで何かが劇的に変わるわけではないし、変わっていく何かを止められることもできない、ということに気づいたからかもしれません。

鈍感になったほうが息をしやすい場合もあるのです。

さて、10代の私の重要な悩みであった「本当の居場所問題」について。

28歳の私の答えとしては、自分が今いる場所が居場所だし、それは絶えず移り変わっていくものである、という感じかなと思っています。

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