日々色好日 #53 「蒲公英色-tanpopoiro-」

特集

日々色好日 #53 「蒲公英色-tanpopoiro-」

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春のひざしがふりそそぐ穏やかな午後。

ぼんやりした頭で今回の『日々色好日』に何を書こうかと考えながら歩いていたら、ふいにいつか見たたくさんの黄色いものたちのことを思い出しました。

ポップなイラストの描かれたプラスチックのコップ、模様の入ったガラス玉、そっとつまんだモンキチョウの羽、姉の作るレモンのはちみつ漬け、新入生が被る派手な色の通学帽……

『日々色好日』はこの5月で連載開始から1周年を迎えます。

書くたびに触れる色が、記憶の奥底にあるものを呼び起こし、出てきた言葉が形を変えて繋がっていく。

嫌なことばかりだったと思っていた私の人生にも心が動く何かがあったということを、この連載を続けていくうちに知ることができました。

はたして次はどんな色が記憶や想いを連れてくるでしょうか。

2年目の『日々色好日』も、のんびりとお付き合いいただけたらとても嬉しいです。

繰り返す日々の中であなたの目に映る色が、どうか美しくよきものでありますように。

それでは、本日の伝統色を紹介します。

伝統色紹介:蒲公英色-tanpopoiro-

蒲公英色とは、タンポポの花のような鮮やかな黄色のこと。

タンポポは日本の春を代表する草花のひとつとして「ふじな」「たな」とも呼ばれ、平安初期の『本草和名(ほんぞうわみょう)』にもその名前が登場します。また、江戸時代には「鼓草(つづみぐさ)」と呼ばれ観賞用のほか食用にもされていたようです。

タンポポの花は古くから親しまれてきましたが、「蒲公英色」という伝統色名は比較的新しいもので、近代から使用されるようになりました。

作品紹介:『EYE』LAMP IN TERREN

EYE』はバンド·LAMP IN TERREN2020年リリースのアルバム『FRAGILE』に収録されている楽曲です。

他人が書いた歌詞にのっている感情なんて何も「わかる」はずなどないのに、わかってしまう。伝わってしまう。

楽曲を通して誰かに語りかけられているような感じではなく、どういうわけだかわからないけれど、まるでこれまでの自分と対話しているような気持ちになる曲だ、とライブ映像を見て思いました。

生きていくこと、うまく生きることができない自分のこと、愛すること、愛さないこと、その全てが詰まった力強くきらめく一曲です。

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