日々色好日 #32 「藍色-Aiiro-」

特集

日々色好日 #32 「藍色-Aiiro-」

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鏡を見ることが苦手でした。そこにはいつも自信なさげにおどおどしている自分がいて、見るたびに落胆するからです。

それが変わったのはここ最近のこと。私がいつも通り「私なんて……」と口にした時に「あなたが自分を悪く言うたびに、あなたのことが好きな人たちが傷ついているからやめなさい」と友人に怒られたことがきっかけでした。

自分を好きになるということはナルシシズムではなく悪いことでもなく、自分に対する純粋な愛情と信頼である。

それは私ひとりだけでは気付けなかったことだったので、友人にはとても感謝しています。

それでは、本日の伝統色を紹介します。

伝統色紹介:藍色-Aiiro-

藍色は純粋な青ではない暗い青色のことです。

藍は青色の染料として使用されてきた最古の染料の一つですが、平安時代では「刈安(かりやす)」がかけられた緑色のことを指していました。

純粋な深い青色を藍色と呼ぶようになったのは江戸時代に入ってから。暖簾や手ぬぐいなどを藍色に染めたり、歌川広重をはじめ多くの絵師が使用したことから外国では「ジャパンブルー」と呼ばれていたそうです。

作品紹介:『i』西加奈子

(あらすじ)アメリカ人の父と日本人の母に養子として迎えられ育てられたシリア出身のアイ。 高校の入学式の翌日に数学教師が言った「この世界にアイは存在しません。」という言葉はアイに衝撃を与え、彼女の胸に居座り続けることになる。自分の存在理由を探す一人の女性の壮大な物語。

生きている意味や自分が自分としてここに存在する理由を知りたいとずっと思っていました。

「意味があったら生きる意義があるはずだ」と期待していたのですが、考え過ぎて疲れてしまい結局たたき出した自分なりの答えは「意味なんかないし、意味の有無はそんなに重要じゃない」ということ。それからはただ楽しく生きることだけをモットーに生きています。

おそらく私自身に合っていたのでしょう。これはこれで非常に良い考え方で、「楽しく生きること」というテーマがあるのであまりブレずにいることができます。

この作品では主人公のアイが必死で自分の存在理由を求めていきます。自分が何者でなにができてなにができなくて、どうしてここにいるのかその理由を知りたい。アイが自分自身に問い続けるその気持ちが強すぎて読んでいて苦しい場面もありましたが、大きく揺れながらそれでも問いかけることをやめない強さにはっとする物語でした。

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