日々色好日 #28 「鳥の子色-Torinokoiro-」

特集

日々色好日 #28 「鳥の子色-Torinokoiro-」

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自分のことを母親に向かない人間だと思っていました。でも、それが少しだけ変わった気がするのは数年前の夏から。

出産した友人に会いに泊まりがけで名古屋へ向かい、晩ご飯に名物の手羽先を食べた後で彼女と彼女の赤ちゃんと一緒に少しだけ散歩をしたときのことです。

「もしいつかお母さんになるかもしれなくても、自分がそうなれる自信がない」私がそう呟くと、彼女は「大丈夫!自信のあるお母さんなんかひとりもいないから」と笑顔で言ってくれました。

何気ない一言でしたがそれは今でもずっと心の中にあって、いつか私が腕に抱くかもしれない明るい光になっています。

それでは、本日の伝統色を紹介します。

伝統色紹介:鳥の子色-Torinokoiro-

鳥の子色は赤みがかった淡い黄色のこと。

鳥の子色は鎌倉時代から使用されてきた色で、色名の「鳥の子」は鶏のひなではなく玉子の殻の色に由来しています。

平安時代の襲の色目(四季折々の変化を色彩で表現した日本の配色法で、衣服の表地と裏地の配色の組み合わせのこと)には「鳥の子襲」という名前があり、老人の衣装に使うとされていました。

別の伝統色名である「玉子色」は殻の色ではなく卵の黄身からそう呼ばれているそうです。

作品紹介:『きみは赤ちゃん』川上未映子

(あらすじ)『乳と卵』で芥川賞を受賞し、現在も優れた作品を生み出し続ける川上未映子の出産・育児エッセイ。妊娠生活や子育てのことをコミカルに描きながら、身体や気持ちの変化についても丁寧に綴る。

読み進めていくうちに、母が私を出産したときもこんなにてんやわんやだったのだろうかと想像したり、自分も守られ愛され心配されたりする大切な赤ちゃんだったのだということを、今更ですがうっすらと知りました。

この本には妊娠~出産後までに必要だった物、便利だったグッズ、そしてマタニティーブルーや出産後のホルモンバランスの変化からくる「産後クライシス」まで、著者の感じたこと・体験したことが詳細に書き記されています。

波のような喜怒哀楽と多くの愛がつまった、やさしくあたたかいエッセイ集です。

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