日々色好日 #27 「銀色-Giniro-」

特集

日々色好日 #27 「銀色-Giniro-」

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悲しくてもまったく泣けなかった時期があります。

泣いてはいけない、泣いたらそのまま折れてしまうと思い込んでいました。

悲しくても泣けず、呼吸だけが浅く苦しくなっていく。どこかへ行こうとしても八方塞がりだと感じていたあのころ。

たった数年前のことなのに、今ではもうずっと昔のことのように思えます。

それでは、本日の伝統色を紹介します。

伝統色紹介:銀色-Giniro-

銀色は美しい金属光沢のある灰色のことを指します。

金に次いで愛されてきた貴重な金属である銀ですが、色名としても古くから使用され、『万葉集』にもその名前が登場する歌が見られます。

また、銀は「白金(しろかね)」とも呼ばれ、純真無垢の意味も持つそうです。

作品紹介:『掃除婦のための手引き書』ルシア・ベルリン

(あらすじ)人生はどうしようもないほど美しく、大きな悲しみに満ちている。

掃除婦の仕事をこなしながらひたすらに死を思い続ける『掃除婦のための手引き書』、もうすぐ訪れるであろう妹の死を待つ『苦しみの殿堂』など、淡々とつづられている物語たちが読む人間の心の中の「なにか」を強く揺さぶる、「アメリカ文学界最後の秘密」と呼ばれたルシア・ベルリンの自伝的短編集。邦訳は岸本佐知子。

この本を待っていた。こういう物語を、この感情を、私は待ちわびていた。

手にとって読み進めていくうちに眼は熱くなり視界がぼやけ、感動が確信に変わり、気づいたらしゃくりあげていました。

この作品には人生における途方もない虚しさや底の見えない寂しさが凝縮されていて、それは決してめずらしいものではなく普遍的な感情であるのだと感じます。

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