【今週のことばたち#3】愛とは、ともに同じ方向を見つめることである(サン=テグジュペリ)

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【今週のことばたち#3】愛とは、ともに同じ方向を見つめることである(サン=テグジュペリ)

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愛について語ること

こんにちは。夏真っ盛りの季節となり、夏をエンジョイしている人もそうでない人もいるのではないかと思います。夏といえば……というわけではないのですが、『今週のことばたち』も3回目を迎え、そろそろこのお話をしなければ……と思っています。そうです。今回のテーマは「愛」です。

男子高校生に対し、「一番恥ずかしいことはなんですか?」と聞けば、きっと、100人中99人は「愛を語ること」というくらい、愛を語ることには恥ずかしさが伴います(本当に恥ずかしいので、このような返答すらしないと思います)。僕自身は男子高校生ではないですが、愛にまつわる経験値はその辺の男子高校生と対して変わらないはずなので、今日はもう、決死の覚悟でこのコラムを書いています(笑)。

とはいえ、「愛」は人間が生きていく上で、向き合わざるを得ないテーマであり、人生と密接に関わっているはずです。みなさんの人生の伴走者になりたいと思っている僕としても、ここをスルーするわけにはいきません。ということで、今回はわずかな成功体験と、あまたある失恋経験をもとに、恋愛のお話をしてみたいと思います。どうか温かい目でご覧頂ければと思います。それではさっそく。

青年時代と恋と愛

このコラムで僕の恋愛遍歴について、ダラダラと語るつもりは一切ないのですが、やはり恋愛の特筆として挙げられるのは、その「個人性」だと思うので、本当にポイントだけお伝えしておきます。

僕は人生で、モテてきませんでした。

小学1年生のバレンタインくらいがモテ期のピークで、モテ期の魔法が欲しくなる高校生前後の頃にはもう、一切そんなマジックはありませんでした。

とはいえ、モテない男子高校生だって、恋をします。当然、片思いです。なんとか交換してもらったメールアドレスを片手に、「なんとなく気が向いたから連絡したんだけどさ、」みたいな雰囲気を作りながら(「さ、」がポイントです(笑))、1時間以上考えて練りに練った文章を送ってみたりして。返信が来なくて枕に絶叫したりしていました。きっと、みなさんもそうだったはずです(違ったらごめんなさい)。

そんな高校生は、必死にアドバイスを求めます。手に入れたばかりのiPhoneに「恋 叶える」とか「メール 脈アリ」とか、思いつく限りのことばを入れて、検索をしていました。そんな最中、きっと恋愛の大先輩のことばを知りたくなったんだと思います。「恋愛 名言」と検索したところ、このことばに出会いました。嘘っぽく聞こえるかもしれませんが、本当です。

星の王子さまの作者が語る愛

高校生の僕はこのサン=テグジュペリという人が誰かなんて、全く分かりませんでした。ですが、調べてみると「星の王子さま」という有名なお話の作者で、この「星の王子さま」が女性にも絶大な人気を誇っていることを知りました。そんな人のことばです。真剣に向き合いました。

この名言の前提にあるのは、「愛とはお互いを見つめ合うことである」という思い込み、考え方です。高校生の僕も当然、そう考えていました。恋愛映画のクライマックスの多くは、お互いを見つめ合っているシーンです。キスをする時も向かい合い、見つめ合ってますし、会話をする時も見つめ合っています。しかも、相手のことを考え、相手のことを知るために見つめるというニュアンスも含まれる「見つめ合う」ということが、いけないことであるとは到底思えません。

ですが、恋愛の大先生、サン=テグジュペリはそうではないと言います。

「愛とはともに同じ方向を見つめることである」と。僕はこの名言に初めて出会った時、本当に驚きました。そして、それまでの思い込みや考えが全部間違っていたんだと知りました。

ムキになって相手を知ろうとしたり、なにかの悩みを打ち明けられた時に、いくつもの改善案を出してみたり。そういう行為ってあまり意味がない、少なくとも、本当に大切なことではない。

大切なことは、同じベンチに座って同じ方向を見つめること、それ自体なんだと。

人間って、その人のことを好きになると、その人に尽くそうとできることはなんでもしようとすると思うんです。もちろん、そのひたむきさであったり、まっすぐさであったり、そういうものってとても尊いし、大切だと思います。

「恋」と「愛」の違い

ですが、そういう激しさって全部、「恋」なんじゃないかなって思うんです。「愛」ではないんじゃないかって。

そして、高校生から、だいぶ時間が経ち、改めてこの名言を見た時に気づきました。

「お互いを見つめ合うのは恋で、ともに同じ方向を見つめるのが愛」なんじゃないかと。

だからこそ、サン=テグジュペリはこの名言を言ったんじゃないかと。

きっと、サン=テグジュペリのもとに、恋愛に悩む若者が、ある日彼の部屋やってきたんだと思います。おしゃれで可愛くて儚いお話を書く恋愛の大先生ですから、当然、なにかアドバイスを下さいと求めるはずです。サン=テグジュペリは、テラスの椅子に腰掛けます。若者は何気なくその隣の椅子に腰掛け、彼の見る夕焼けの沈む丘の方を見ます。そして、彼はこう呟くんです。「これが愛だよ」と。……きっと、サン=テグジュペリのことですから、これくらいのことをすると思うんです(完全なる妄想です)。

人間にとっての恋愛

恋愛って、「恋愛体質」ということばがあるくらい、多くの恋愛をする人と、そうではない人がいると思います。もちろん、恋愛に興味がないというのも一つの在り方で、すごく豊かな人生なんだろうなって思います。でも、心のどこかに恋愛に憧れがあるなら、それは諦めちゃいけないんだろうなって思います。その気持ちにふたをする必要はないんだと思います。

恋愛と聞くと、すごく難しい事のように思えますが、サン=テグジュペリは「一緒に同じ方向を見つめる」だけでいいんだと言ってくれています。それなら、できるような気もするから不思議です。

傷つくこともあるし、本当に怖いのが恋愛ですが、いつか「愛」を知れる時が来るんじゃないか、気づく時が来るんじゃないかと思って、僕も明日からも生きてみます。

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