大きく切り分けられたスイカに塩をふって食べる、最初のひと口の冷たい甘さ。エアコンをつけていない部屋でしていたボードゲーム。いちばん低い鉄棒に座って飲む100円のサイダー。10回中7回さかあがりを成功させるまでは帰らないという友達との約束。だらだらと続く長い夏休み。
散歩の休憩に立ち寄った公園で元気いっぱいに遊ぶ子供たちを見かけ、自分の夏休みの風景を思い出していました。
夜中、コンビニに行く途中に誰もいない公園の鉄棒でさかあがりをしたら全くうまくできず、懐かしさと寂しさを同時に感じました。
それでは、本日の伝統色を紹介します。
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伝統色紹介:小麦色-komugiiro-
小麦色はやわらかな赤みのある黄色のことを指します。
もともと日本の伝統色として使用されていたのではないこの色は、近代文学に登場する英語の「wheat(麦)」の訳語として定着したそうです。
小麦が食料として使われなかったためか、「小麦色」や「麦藁(むぎわら)色」などの麦に関する色名は近代まで現れませんでした。
健康的に日焼けした肌のことをさす「小麦色の肌」は馴染み深い形容詞ですが、この色で日焼けした肌を形容するのは日本だけ。英語の「wheat」は日焼けの色には使用されないそうです。
作品紹介:『ぼくのなつやすみ』
『ぼくのなつやすみ』は2000年に発売されたPlayStation用のゲームソフト。
後に続く『ぼくのなつやすみシリーズ』の1作目となるこのゲームは、母親が臨月のため田舎の親戚のもとに預けられた9歳の「ボク」が夏休みの一ヶ月を昆虫採集や魚釣り、虫相撲、絵日記を書きながら過ごします。
時代設定は1975年で、ゲームの舞台のモデルとなっているのは山梨県の道志村だそう。ゲーム内の環境音は全て道志村でフィールドレコーディングしたものが使用されています。
ゲームが発売された当時、まだ小学生だった私は父と一緒に『ぼくのなつやすみ』を楽しんでいました。ゲームの中で虫をとったりカブトムシを探したり釣りをしたりするのを見ていた父が「自分が小学生だったころの夏休みを思い出すな」と懐かしそうにしていたのが印象的でした。