日々色好日 #7 「鈍色-nibiiro-」

特集

日々色好日 #7 「鈍色-nibiiro-」

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同じ色の中にも、多彩で美しいグラデーションがある。

今まで気付いていなかった日常の中にある「色」について、このコラムの連載がスタートしてから目がいくようになりました。

公園にいる鳩の羽の色はよく見ると複雑な灰色のグラデーションで、ただ「灰色」であるだけではないのだということに気づきます。

そんなふうに色を意識するようになってから、毎日がより鮮やかに楽しくなった気がしています。

それでは、本日の伝統色を紹介します。

伝統色紹介:鈍色-nibiiro-

無彩色の鈍い鼠色。鈍色はタンニンを多く含むヤグルマという植物を鉄で媒染して染めてできる色で、「にぶいろ」とも呼ばれます。鈍色の「鈍」は刃物が切れなくなる「鈍る」が語源だそうです。

色相としては墨色の淡いものから濃いものまでがあり、平安時代は貴族が喪に服す時の色として欠かせない色でした。また、やや緑みがかっている同系色の青鈍も凶事に用いられたとされています。

鈍色は喪の色としてだけではなく出家の色ともされていたようで、平安文学にも頻繁に登場しています。

作品紹介:『「雲」の楽しみ方 』ギャヴィン・プレイター=ピニー

「わたしは雲を眺めるのがいつも好きだった。これほど変化に富み、深いドラマを感じさせるものは自然界に並ぶものがない。」

そんな一文で始まる本書との出会いは中学生の時。

当時の私は周りから浮いてはいないものの、かといって馴染めているわけでもありませんでした。なんとなく居心地の悪さを感じていて、授業中も休憩時間もお昼休みも放課後も逃げるように空を見ていることが多く、そんな時に書店で『「雲」の楽しみ方』を購入したのを覚えています。

この本は低層の雲、中層の雲、高層の雲などの分類が章ごとになされており、学術的な要素は少なくわかりやすい文章が特徴です。写真や図も多く、「雲のガイドブック」として気軽に読むことができます。

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